Negishi Takuhei

根岸卓平の演奏日程と、その後記

2018.02.28日(木) 「Inspiration&Power」 於 東高円寺U.F.O. CLUB

出演
Ugly
QHØQ
スカルボ
絶望グロテスク
根岸卓平

この日は大変やった、まえのライブがアカンかったなというタイミングで突然、28日、取材にいってくれへんと急遽言われたのだった、わたしはライブの日はいつもお休みをいただくのだが、それは練習時間をとりたいのと、何よりギターを持ち歩いて仕事場にいくことに躊躇いがあるからで、だから、仕事は全然いいのだけど、そうなるとギターを預ける場所とか練習の具合とか、考えるし、さらに仕事前に取材をするというのは、わたしにとってはじめての出来事で、すでに電話を持つ手が震えていた、

取材先ははじめての場所で、はじめての場所にいくことがわたしはニガテだし、次第にネガティブになっていった、わたしはひとと話す仕事が好きだけど、いっぽうで大変緊張する性質でもあるので、取材とライブで、この日はダブルで緊張がくる、そう思った途端、チックもとまらなくなって悲惨、

新宿の佐川さんの荷物預けるとこに渡そうと考え、前日に訊ねると、繁忙期なので厳しいかも、といわれ、ギターもって取材現場にいくなんてどう考えてもムリやし、そこでもさらにテンパって、そしたらエクボ・クォークというアプリを知り、当日使ってみることにした、これはクォーク代わりに各地のお店が預かってくれるというもので、例えばわたしは、高円寺のカフェに預けた。若い子たちが運営していて、いい感じのお店だった、

でも渡した途端、なにが起こるかわからない、自分の歴史をかえりみて、好きな子にインタビューする日の朝に食中毒になるし、卒業式にインフルエンザになるし、そういうことを回想し、わたしはわたしを信じられない、そんなことをぼんやり考えていると、カフェに突然強盗が押し入ってギターが盗まれるとか、なにかのはずみで壊されてしまうとか、諸々考えてしまい、よくよく考えると知らないひとたちに大切な楽器を預けるって、どうなん、みたいな気持ちにもなり、突然過呼吸になっていったん電車を降りる難儀、

まぁもう慣れっこなんで、自分の性質については自罰することもないのだが、とはいえ心臓が落ち着かないのは事実、さらに雨の日で自律神経が最悪で、もう夜のライブまでたどり着けるのか、生きているのか、だいぶ遠くのことのように思った、

取材はなかなか楽しく済んで、あなたってとってもチャーミングね、と女優さんに言われて嬉しかったけれど、結局電車にのるとまたどんよりとしてしまって、早くギターに会いたい、みたいな感じになる、YUIとか家入レオみたいな感じ、祈るような気持ちで電車を乗り継いで店に向かうと、お店の方がすごく丁寧にギターを出してきてくれた、

ギターを手にすると、前回のライブでアカンなぁ、と思ったことが、胸をこみあげてきて、途端にステージに立つのが怖くなるし、あぁ、もう最悪やな、今日はアカンな、みたいになって、まぁ、そういうステージになってしまった、

なんかでも、緊張感とか、そういうの子供の頃からひどかったな、というか、ライブ前に手の震えやチック、ひどい肩こりって、これまでもよくあったというか、だいたいのライブまえがそうで、そう気づいて、うまく付き合っていかなアカンなぁ、と考えていた。そんなときふと、まえにおはるちゃんが、「整体に通うと心も体も調子が整うよ」といっていたことを帰り道に思い出して、整体に通うことを決意する。そういうオチです。

 

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1.一億の夜 2.架空 3.千年 4.南十字 5.剥製 6.火の輪くぐり